2019年~2021年まで、妻と当時1歳だった子供と3人でタイへ駐在をしていました。
独身でない方が駐在するにあたり絶対に必要となるのが家族からのサポートです。
妻からの視点で海外駐在に帯同してみてどうだったかを4つにまとめてみました。
彼女からの結論としては、海外駐在いいもんだとのことです(笑)
私の仕事目線での記事は以前まとめましたのでこちらも興味があればご覧ください。
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1.キャリアを捨てる
妻はメーカーの地域採用枠で正社員として働いていました。
「ジョブ・リターン制度」は2019年以前から話題となっていましたが、帰任した今でも妻の会社では採用されていないようです。
産休・育休をうまく活用し海外駐在へ帯同していた人も1人知っていますが、それは稀なケース。
帯同する場合、多くの駐在妻達は仕事を辞めていると思います。
実際に私の友人がロンドンへの駐在を打診され妻に相談したところ、
「私のキャリアはどうするの?」
という話になり、憧れだった駐在の話を断りました。
一方で、駐在中に大学院に通ったり、現地で仕事をしていたりする方もいました。
「キャリアを捨てる」という表現は間違っているケースもあるかと思いますが、私の妻や妻の友人を見ていると退職し、帯同する人が多かったです。
私達夫婦は改めて人生を見直すきっかけとなったため、
夫婦でのキャリア・ライフプランをすり合わせ、お互いが納得する形で駐在が実現できると尚良いと思います。
2.異国を知り、日本を知る
旅行者とは違い、現地に根を生やして生活基盤を構築すると、その国のまた違う一面が見えてきます。
海外で生活することの利点の一つとして、ものさし(メガネ)が増えることだと私は思います。
タイから見た日本、東南アジアから見た日本、世界から見た日本など、日本人が少数派である世界に飛び込むことで、
今まで自分が持っていなかった文化や宗教、価値観に触れ、当たり前だと思っていた枠組みが外されます。
妻は海外で生活をするのが初めてでした。
特に、子育てや新型コロナウイルスを介して、タイと日本の違いを大きく感じたようです。
自分だけでなく、家族としても私生活、仕事、学業、医療などの点で視野が広がるのは駐在ならではだと言っていました。
例え英語や現地語ができなくても、身振り手振りやスマホを使って問題なくコミュニケーションはできます。
せっかくの駐在。楽しんだもの勝ち。
異国を練り歩くのは怖いこともありますが、一歩踏み出し、自分の知らなかった世界を知れるのは駐在の魅力の一つです。
3.新しい交友関係の構築
これはタイに限ったことではないと思いますが、海外に住んでみると日本人独特のコミュニティがあります。
私達が実際に友人と呼べる仲になったのは、
- 友人からタイにいる友人を紹介してもらう
- Twitter、InstagramなどのSNSで出会う
- 仕事・ゴルフ関係
- 保育園、幼稚園、学校など子供を介して
- 同じコンドミニアム
などなど・・・です。
他にも、日本人会、県人会、大学のOB・OG会、私の会社にはありませんでしたが婦人会など多種多様なコミュニティがあります。
最初の一歩を踏み出すのは勇気が入りますが、みんな同じ様な境遇でタイへ赴任しています。
特に妻はインスタを使って友人を作っていました。
投稿している写真から趣味が合いそうか、子供がいるかどうかがわかるそうです。
普段の生活では決して交わることがないような人とも簡単に繋がれるのは、海外で生き抜くための仲間意識や互助の精神が働くのかもしれません。
私達夫婦にとって駐在中の限られた期間で出会った友人は本当にかけがえないのないものとなりました。
4.度胸が身に付く
妻は英語もタイ語もできないまま、タイでの生活をスタートしました。
当時1歳だった子供の子育もしなければなりません。
周りに頼れる人はいなく、旦那も(私のことですが)仕事だゴルフだ接待だと家にいないため自分でなんとかしなければならないです。
(本当によく頑張ってくれました)
赴任当初は一人で出歩くこともできませんでしたが、1年も経たずにタクシーの運転手や店員ともなんとなくコミュニケーションが取れていました(笑)
人間、環境が変われば変われるもんだと妻は言っていました。
身振り手振り+スマホを駆使してコミュニケーションをしたり、
子育てを頼る親や親戚、友人もいなかったためママ友を探しました。
帰任が決定したあとは友人達から集めた仕入れた情報で、本帰国までにタイで行くべきところ、買うべきア物をひたすらこなし、とっくに私よりタイを好きになっていました。
赴任して間もない頃は
「こんなところに連れて来られた」
とよく言われましたが、落ち着き始めると
「今を楽しんだもん勝ち」
と言っていました。
慣れない海外生活、ストレスや不安も多いと思いますが、住めば都。
日本だとできない海外経験を積まないのは確かにもったいない気がします。
まとめ
タイは日本人にとって生活しやすいと言われています。
インドに駐在していた人から聞いた生活・職場環境や、アメリカ・フランスで差別を受けた例も聞いたころがあり、全ての駐在ケースに当てはまらないと思います。
妻は、自分の人生において、海外に住むという意思決定は絶対にありえなかったと言っていました。
しかし、実際に住んでみた後は子育を終えたら2人でタイ生活もありだと言っていました。
駐在を断る方もいらっしゃいますが、キャリアにおいても、人生においても駐在は魅力的だと思います。
私達は2年という短い赴任期間ではありましたが、人生において貴重な経験を得ることができました。
最後に、投稿前に妻にこの記事を読んでもらいましたが、
「一部格好つけた言い回しが気に触るけど、感謝すべき点はもっと感謝すべきだ」
と大変ありがたい言葉をもらいました。